クオークローンからプロミスへの契約切替による過払い金の承継に関する最高裁判決

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当初クオークローンと取引を継続しており、その取引中にプロミスに契約切り替えがされている事案については、プロミスがクオークローン(タンポート)との取引の際に発生していた過払い金についても承継しているかどうかという争点については、裁判所の判断が分かれていました。

同様の事案で、高等裁判所において借主が敗訴、つまりプロミスはクオークローンの過払い金返還債務を承継しないという判決がなされていたケースがあったのですが、この件について最高裁が弁論期日を9月2日に指定し、注目を集めていました。なぜかといいますと、最高裁が弁論を開くということは通常、原審の結論を見直すということが原則となっているためで、高裁の判決が逆転し、プロミスにクオークローンの過払い金返還債務を承継させるという判断を示す可能性があるとみられていたのです。

そして、9月30日に、この件についての最高裁の判断がなされました。結論は、予想通り借主の逆転勝訴となりました。

プロミスは、契約を切替るよう勧誘するにあたり、業務提携契約に、「クオークローンが切替顧客に対して負担する利息返還債務,同債務に附帯して発生する経過利息の支払債務その他同社が切替顧客に対して負担する一切の債務(以下「過払金等返還債務」という。)について,プロミス及びクオークローンが連帯してその責めを負うものとする債務引受条項」を設けていました。

この契約の解釈が最大の争点でした。この契約は、「第三者のためにする契約」という性質を有しており、借主がこの第三者のためにする契約に関する受益の意思表示をしたとすると、上記債務引き受け条項は有効となり、クオークローンとの債権債務に関する紛争については、プロミスがその処理についても引き受ける
という結論となります。最高裁は、借主には「受益の意思表示」があると結論付けました。

業務提携契約の内容や、上記の勧誘の態様などからすれば、プロミスがクオークローンの過払金返還債務を承継したとみるのが合理的であり、借主もそのように解釈して切替に応じていると判断しました。

この判決は契約切替事案に関してですが、債権譲渡の事案についてはまだ最高裁の判例はありません。
プロミスに対する過払い請求

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このページは、webmasterが2011年10月 4日 22:19に書いたブログ記事です。

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